【子供と釣り】2019年8月 越後湯沢&奥只見 ゆる渓流釣りと湖上のカヌー
プロローグ
今年の夏休みの家族旅行は、何度か訪れている土樽付近の魚野川で川遊びをやる計画です。
当日の高速道路はお盆の帰省ラッシュの影響が顕著だったので、一般道で4時間ほどかけて現地へ。
到着してみると、土樽自然公園よりやや上流の、子供達が飛び込みをするのにちょうどいい堰堤近くのポイントは、お盆の時期だからなのか今までに見たことのない混雑ぶりで、私達家族が入り込むスペースがありませんでした。
カジカ釣り・ヤマメ釣り
仕方なく、途中通り過ぎた松川橋の右岸(川の流れる方向を見て右側)に駐車出来る広場があったため、その場所まで引き返して駐車し、そこから川にアクセスすることにしました。
このポイントはフラットな瀬で、飛び込み目当ての子供達がいないためか、かなり空いていましたが、釣り遊びをするには良いポイントでした。
短い夏を謳歌する山々の濃緑が、強い陽光に照り輝く青色の天蓋によく映えていました。
しかし、その陽光は人間にとっては肌を灼く猛烈な強さで命の危険すらあるので、それを避けるための自立式タープを車の横に張り、リビングスペースとします。
子供達は手早く支度を整え、早速箱メガネとオリジナルカジカ竿を持ってカジカ釣りに興じます。
よく育った大きなカジカがそこかしこにいるようです。ただ、やはり持参したイクラには食いつかないようで、子供達から「お父さ~ん、川虫探して!」との声が。
石を裏返して川虫を探しますが、そのほとんどは小さすぎ、鉤に掛ける大きさの個体はなかなか見付かりません。
やむを得ず、微小な川虫を2~3匹鉤に房掛けして竿を子供達に渡します。
すると、すぐに型の良いカジカが釣れてきますが、次を釣るためにはまた適当な川虫を見付けて餌として鉤に掛けるという作業が必要で、これには思いのほか時間がかかりました。
集中力を削がれたのか、子供達は数匹ずつ釣って昼食のため岸に上がって行きました。
昼食は他のグループ同様バーベキューといきたいところでしたが、今回もアクティビティ中心の計画なので、いつものショッピングセンターのぐち湯沢ハーツ店で買ったお弁当で済ませます。このお弁当はとても美味しいです。
子供達の休憩中に私は少しテンカラ竿を振ります。
私が使っている竿は「シマノ 渓流テンカラZL3.4-3.8」で、扱いがやや難しいレベルラインをスムーズに飛ばすために6:4の胴調子に設計されています。竿のネジレやブレを抑えるシマノ独自の設計・製造方法である「スパイラルX」を採用していて、初心者でも短時間で狙ったポイントにスムーズに毛バリを打ち込めるようになると思います。
様々な渓流域をこれ1本でカバー出来るとても良い竿です。
シマノ(SHIMANO) ロッド 渓流 テンカラ ZL 34-38
一般の釣り師が近付かない夏の川遊びエリアで、水着とアクアシューズという軽快なスタイルで爽やかな風を受けつつテンカラ竿を振れることの幸せを存分に堪能します。
すると、川からのおすそ分けのように、釣り師の鉤への警戒心の薄い初心な小ヤマメが、私の毛鉤を選んでその美しい姿を見せてくれます。キャッチまでコンプリートできたのは2匹でしたが・・・。
その後、子供達がどうしても飛び込みをしたいというので、いつもの堰堤よりもう一段上流の堰堤に移動し、辛うじて一台分の駐車スペースを見付けて駐車します。
こちらの堰堤も子供達が飛び込むのにちょうど良い高さと水深があるようで、多くの子供達がダイブに興じていました。
子供達の安全管理は嫁にお願いし、私はテンカラ竿を担いで20メートルほど上流の毛渡沢出合付近に移動。
好ポイントだったので早速毛鉤を送り込みます。
すると、すぐに魚信がありアワセましたが、アワセが強すぎて魚体は私の頭の遙か上を通り過ぎていきます。
反動で戻ってきたところをキャッチすると、15㎝に満たないであろう小さなイワナが毛鉤をくわえ込んでいました。
振り返るとダイブにはすぐ飽きたのか家族3人が追いついて来ています。まあ1匹釣れたからいいか。
上の子にテンカラ竿を渡して、さっき釣れたポイントを教えます。他にもポイントは多くあるので、自由にやらせてみます。
上の子はダブルハンドでキャストを繰り返しますが、残念ながら今回はノーフィッシュ。
下の子は直下の落ち込みから浮き輪に乗って簡易版の急流下りを楽しみ、ポイントを荒らしまくっていました。
1日目の予定はこれにて終了。
奥只見湖カヌー
2日目。本日の予定は奥只見湖でカヌーです。
宿から奥只見までは車でおよそ1時間の道のりでしたが、利用した道路「奥只見シルバーライン」は区間のほとんどがトンネルで、岩が露出している側壁などに少し怖さを感じました。
カヌー体験の料金は1人4000円でした。パドル操作などの説明を一通り受けたのち、各々が1人乗りカヌーを湖水に浮かべます。
奥只見湖は銀山湖とも呼ばれています。
エメラルドグリーンの湖上を渉る夥しい波の飛沫が、次々に夏の陽光に灼かれて銀の粒を散らしたように煌めくさまは絵画的ですらあり、山上の楽園の趣深い奥只見湖上の1時間ほどの散策は、私にとって至福の時間でした。
子供達も初めてとは思えないほど上手にパドルを操って湖上を自在に移動していましたが、小学校低学年の下の子は終盤さすがにスタミナ切れ。
インストラクターの方は当然このような状況にも慣れていて、両端にカラビナを結び付けたロープを使い、片端を子供のカヌーの先端に、反対側を私のライフジャケットの背中側の紐の部分に連結します。つまりは私が下の子のカヌーを桟橋まで牽引することに。これはなかなか疲れました。
それと、今回私は海パンとラッシュガード姿で両手両足を露出していましたが、夏の強烈な陽射しと虻の襲来から肌を守るため、肌の露出は控えるべきだったなというのが反省点です。そういえば虻に刺されると後から腫れてくるんでした・・・。
エピローグ
帰路、土樽の瑞祥庵というお寺に安置されている石川雲蝶という人の手になる仁王尊の彫刻を鑑賞しました。
石川雲蝶は幕末の名匠でいまや「日本のミケランジェロ」と形容されていましたが、二体の金剛力士像を見てなるほどと納得。雲蝶の作品はこの他にも魚沼地域で多く見られるようなので、機会を作ってまた是非鑑賞したいと思いました。
(おわり)