【渓流釣り】2022年3月 大人の遠足 群馬県上野村・神流川C&Rのハコスチにテンカラ釣りで挑戦
プロローグ
いよいよ2022年の渓流シーズンが開幕しました。
渓流ファンとして待ち焦がれたこの時ですが、コンディションという点ではまだ低水温のため往々にして魚が不活性で、釣果は芳しくないことがままあります。
そのような中、昨年の烏川釣行は放流情報を調べて臨んだにもかかわらず、放流地点に釣り人が殺到するという点を考慮しておらずまさかの釣果ゼロ。
その苦い思い出が脳裏をよぎったため、今年は魚が確実にいて場所取り競争の心配のない群馬県上野村を流れる神流川の「川の駅特設釣り場」にて始動する目論見。
スケジューリングの結果、今季の初釣行は昨年からテンカラにハマっているナカガワさんとご一緒することになりました。
「川の駅特設釣り場」は予約専用の釣り場のため、釣行前日に釣り場を管理する上野村漁協に予約の電話を入れました。
電話応対してくださった女性はとても感じの良い方で、私の中での上野村漁協の好感度は爆上がり。
無事に明日の釣り場を確保出来ました。
当日はナカガワさんの愛車で約2時間のドライブ。
抜けるような青空と爽やかに渉る風、春本番を予感させるうららかな陽光に気分が高揚します。
周到な計画(あくまで自己評価)と絶好のコンディションが揃い、今年の開幕戦は素晴らしい結果が出そうな予感がしていましたが・・・。
川の駅特設釣り場
当日は9:00から釣りスタート(受付は8:30から)です。
料金は通常の遊漁料2000円に特別料金1500円をプラスした3500円です。
9:00まで待てないアクティブな釣り人の方は、事前に通常の遊漁券を入手しておいて一般の釣り場でひと勝負したあと、受付で特別料金を払って特設釣り場に入ることも出来ます。
川の駅には24時間フル営業の釣り券自販機「つりけんくん」が設置されているので、釣り券の入手に困ることはなさそうです。
また、フィールドの近辺に食堂や綺麗なトイレなども完備され、ファミリーやカップルにも最適です。
受付を済ませて釣り場に向かう途中で川を覗くと、おそらくハコスチと思われる多くの魚が悠然と泳いでいるのが見えました。
しかもどの個体もかなりの大きさです。
「これは楽しそう!」と思うと同時に、一抹の不安が頭をもたげました。
「あんなのが自分のテンカラ竿に掛かったら果たして上手く取り込めるのか?それどころか下手したら折れるんじゃないか?」
今日使用するロッドは自分のメインロッドである「シマノ渓流テンカラZL3.4-3.8」です。
6:4の胴調子でタメが効くので大物に対する耐性はあると思うものの、50~60センチのハコスチのパワフルなファイトを凌駕出来るかは全くの未知数。
しかし、もしかするとロッドのポテンシャルを測るいい機会かもしれません。
私たちは思い思いのポイントに陣取り、いよいよ釣り開始。
平日の予約専用釣り場なので、ポイントに困ることはありません。
魚の群れが入っているポイント目掛け、タングステンビーズ付きの沈む毛バリを打ち込みます。しかし・・・。
川の透明度は極めて高く数十にも及ぶ魚影を目視出来ているにも関わらず、どの個体も私の毛バリにほとんど反応をしてません。
歯がゆい思いをしつつ竿を振り続けますが、水上にピックアップされるのは毛バリのみ。
まさか、今年も悪夢の釣果ゼロ?
しかし、私と対照的にナカガワさんはコンスタントに魚を釣っているようです。
どういうことかと思ってそばに行くと、彼はオモリの付いていない逆さ毛バリを水面直下に流して良型のヤマメを連発していました。
ヤマメが水面直下の逆さ毛バリに反応するのはわかるとして、ハコスチも釣れたとのこと。その時は毛バリを長い時間流さず、すぐにアワせたら「掛かっていた」のだそうです。
なるほど彼の話を聞いて何となくヒントが掴めました。
おそらくハコスチは、毛バリが水中に落ちてからかなり早い段階で1度は毛バリをくわえてすぐに離しているものの、その水中の様子が私には見えていないのではないかという推測が頭に浮かびました。
ビーズヘッドを付けているが故、川底まで沈ませようと思っていたのが誤算だったのかもしれません。
この推測を検証するため、今度は毛バリの投入後2~3秒で機械的にアワせてみることにしました。すると・・・。
推測は当たっていたようです。いきなりガツンと魚の重みが伝わり、次の瞬間すごい力で竿を引き絞っていきます。
普段相手にしている小イワナとは異次元の強烈なファイト。これがハコスチかと一瞬感動しましたが、満月にしなる細身のテンカラ竿が果たして持ちこたえてくれるでしょうか・・・。
6:4の胴調子によるタメを効かせながら3分ほどやりとりし、ようやく岸に寄せてきましたが、竿尻いっぱいを超える長仕掛けのためタモがなかなか届かず、あたふたしていたら何と痛恨のバラシ・・・。
大いに落胆しつつ、ここで一旦お昼休憩。
川の駅の特製きのこカレーで英気を養い、ハコスチに再チャレンジです。
昼過ぎには魚の活性も上がっているようで、あちこちでライズが見られました。
私は特にライズが多いエリアに陣取り、さっそくキャスティング。
1・2・3でアワせると、すぐにヒットしました!
またもや大物、推定2尺級のハコスチのようです。
午前中のファイトを耐えた「シマノ渓流テンカラZL3.4-3.8」のポテンシャルに自信を深めた私は、余裕さえ感じながらこのビッグファイトを堪能。
先ほど単独でやろうとして失敗した取り込みは同行のナカガワさんにお願いし、ミッションコンプリートに成功しました。人生初のハコスチをキャッチし、大満足です。
調子に乗った私は、ポイントを移動して3度目のハコスチを掛けました。
ロッドの性能に自信を深めていた私は、過去2回のやり取りよりも操作が雑になっていたようです。
強引に岸に寄せるアクションがロッドの限界を超える負荷をもたらしたのか、はたまた過去2回のやり取りですでにロッドが傷んでいたのか、竿先から3番目のパーツがポッキリと折れてしまいました!
折れた竿先にまだ魚が掛かっていましたので、せめてこれを取り込みたいと思いレベルラインに手を掛けて引っ張った瞬間、やはり人の手では魚の強烈な引きのパワーを吸収できずにあっという間のバラシ・・・。
昨年の奥只見釣行でナカガワさんが遭遇した状況を、今度は私が経験することになるとは思いもしませんでした。
しかし、ロッドを折られた悔しさよりも、ビッグファイトを堪能出来たことの満足感が上回り、割と清々しい気持ちでいられたのは意外でした。
この後、私は電車釣行にも最適なトラギアの超コンパクトなルアーロッドにチェンジし、スプーンでハコスチを狙いましたが、残念ながらこちらはノーバイトで終了。
傍らでは引き続きナカガワさんが17:00の終了時間ぎりぎりまで良型のヤマメを釣り続けていました。
うらやましい・・・。
(当日の釣行の様子を動画にしていますのでよろしければご覧ください👇)
エピローグ
近く神奈川県早川C&R区間への遠征が控えているため、ロッドの修理を急がなくてはなりません。
翌日すぐに近隣の釣具店にパーツの取り寄せを依頼し、幸いにして1週間以内で復元することが出来ました。
ただし、折れた3番のパーツ費用は6450円也。やっぱり少し痛いかな・・・。
あと、お土産に買った「猪豚の大和煮」はお肉が柔らかくてご飯によく合います。
とても美味しくいただきました。
(おわり)