【渓流釣り】2021年7月 大人の遠足 山上の楽園・奥只見でテンカラ釣りを満喫
プロローグ
ようやく梅雨明け。いよいよ夏本番です。
今月は釣り仲間のサクラダさん、ナカガワさんと予定を合わせ、3月以来の大人の遠足を企画。
ちなみに前回3月の群馬県・烏川釣行はまさかの3人ボウズ。
私がフィールド選択をミスったせいと戦犯扱いされている状況でしたので、今回のフィールド選択はサクラダさんにお任せです。
彼は最近通い慣れている奥只見エリアを提案してきましたので、この案に乗っかることに。
当日は7:00a.mにナカガワさんの自宅に集合。そこから2時間半ほどで現地到着。
雲ひとつない爽やかな夏空が、今度こその良果を予感させます。
奥只見・某沢
奥只見に通い慣れているサクラダさんのセレクトですが、さすがだなというのが感想。
入渓地点など綿密に情報収集していないとアクセスは中々難しいだろうなという気がします。
ただし、方法さえ分かっていれば入渓はそれほど苦にはなりません。
銀山平温泉「湖山荘」さんで購入した日釣り券の料金は1050円也。管轄漁協は魚沼漁業協同組合です。
林道の両脇にはヤナギの木が生い茂り、目を凝らすとクワガタが葉陰に身を休めています。
不躾ながら、幼少の折にしたように木を蹴ると、クワガタは狙い通りに落下。
捕まえてみると、格好の良いミヤマクワガタでした。
私は特段のクワガタマニアではないし、もういい年した大人なのですが、野生のクワガタを見ると何故か心が躍ると同時に、幾許かのノスタルジーを覚えます。
クワガタを住処に返した後、踏み跡を辿って入渓。
少し遡行すると、さっそく好ポイントと思われる落ち込みがありました。
ナカガワさんはこの日のためにテンカラ釣り用のタックルを新調したとのこと。
これまでエサ釣り一筋の彼の宗旨替えは、先日私と訪れた栃木県三依地区の「見通沢テンカラ専用区」での好釣の効果が大きいと思われ、私としても友人にやっとテンカラ釣りの魅力を理解してもらえたことに喜びを禁じ得ません。
もともとセンスの良い彼は、テンカラ釣りのメリットのひとつである「準備の手軽さ」を最大限活用し、ポイントへ一番乗り。
動画で学習したというキャスティングは前回の釣行より格段に良くなっており、瞬く間にファーストヒット!
難なく本日の初釣果であるイワナを手中に収めることに成功していました。
次いで、同じくテンカラ釣りで臨む私がキャスト。
すると、私の毛鉤にも良型のイワナがヒット!
数十秒程のやりとりの後、無事取り込むことに成功。
ブドウ虫のエサ釣りで臨むサクラダさんも難なく釣果を得て、実に幸先の良いスタートです。
少し上流に移動すると、そこには雲ひとつない青空を背にした美しい滝が流下していました。
直下の落ち込みは翡翠色の水を湛えた好ポイントで、これぞ夏の渓といった風情。
この空間に存在出来ることに感謝の念すら覚えます。
このポイントでも魚の反応は活発でした。
テンカラ大王こと石垣尚男先生に倣ってタングステンビーズを装着した沈む毛鉤を打ち込み、ラインを張ってアタリを「きく」と、突如として竿を通じて重みが伝わりました。
シャープにアワセをくれると首尾良くフックオン。
中々の良型のようで、縦横によく走ります。
数十秒のやりとりを楽しんだ後、慎重にキャッチ。
体長25㎝ほどで、ヒレがピンと張った美しいイワナでした。
やや遅れてナカガワさんの毛鉤にもイワナがヒット。前回3月の釣行とは打って変わって乱打戦の様相です。
このポイントでは、毛鉤への反応に比して虫餌への反応は今ひとつだったようです。
ブドウ虫を用いたエサ釣りのサクラダさんの屈強な8m竿の先には、15㎝に満たない極小のイワナがぶら下がっていました。
奥只見湖バックウォーター
奥只見の沢釣りを心ゆくまで堪能しましたが、好釣果にのぼせた頭を冷やせとの神さまのお告げか、堰堤上部の浅いプールで柔らかい底砂に足を取られて転倒、全身ずぶ濡れになってしまいました。
もともとウェットウェーディングスタイルでウェアは水着なので、それ自体は何の問題もなくむしろ気持ち良かったくらいなのですが、痛かったのは撮影用のビデオカメラをここで水没させてしまったこと。
主に子供の成長を記録する用途で購入したそのビデオカメラに防水性はなく、1分にも満たないあいだ水に浸かっていただけで全く動かなくなってしまいました。
結果として、この後に来る大きな撮影チャンスを逃すこととなり、後悔することに。
好釣果に沸いた某沢を退渓したのち、もともと大物狙いのサクラダさんのガイドで奥只見湖のバックウォーターに移動。
サクラダさんはタックルをルアーにチェンジし、付近のポイントを三次元的に探っています。やはり湖ではルアーが大きな武器になるなと感じます。
しかし、私とナカガワさんはルアータックルを持参していないため、引き続きのテンカラ。
沢の出合付近に大きな流木が数本浮いているポイントがあったので、そこに毛鉤を打ち込んでみることに。
流れが緩くテンカラでは少し厳しいなと思いながら竿を振っていると、私の毛鉤に15㎝くらいのウグイがヒット。
ややがっかりしつつ魚をリリースしていると、隣で同じくテンカラ竿を振っていたナカガワさんが突如として大声を上げました。
「やばいやばい!」
何事かと思ってそちらを見ると、彼の竿が満月に!しかも、竿がかなり大きな力で引き込まれているらしく、両手で竿を支えています!
「タモタモ!」
状況を察した私がいつもの小物をキャッチするためのタモ網を持って駆けつけると、彼の竿先で暴れていたのは、なんと二尺は優に超えようかというスーパーレインボーでした。
ナカガワさんのテンカラ竿はリーズナブルなモデルとのことで強度はそれほどないと思われ、持久戦は出来そうにありません。
また、私のタモ網もとても60㎝級を獲り切れるシロモノではありませんでしたが、大物用の屈強なタモ網を所有する頼みのサクラダさんはこの時近くにいませんでした。
現有戦力で何とかせざるを得ないと悟り、こちらの方から魚に近づくべく川の中へ足を踏み入れました。
獲物までの距離は約2mほど。スーパーレインボーの紅い魚体がはっきりと見えます。
むかし夢中になった釣り漫画にも似たようなシーンがあったなと思いつつ、タモにレインボーの頭を突っ込んであとは両手で抱えるイメージを持った瞬間、恐れていたことが現実に・・・。
魚のパワーに耐えきれず、ついに竿先をへし折られました!
既に川の中に立っている私は、慌てて折れた竿先に繋がるレベルラインをつかんでスーパーレインボーを逃がすまいと試みましたが、やはり人の手では大きなテンションがかかった時にその力を吸収することが出来ず、痛恨のフックアウト・・・。
奥只見のスーパーレインボーは悠然と姿を消しました。
仮にあのスーパーレインボーに、私の愛竿でもある「シマノ渓流テンカラZL34-38」で挑んでいたらどうだったんだろう・・・。
シマノ 渓流テンカラ 38ZLここが本日のハイライトシーンでしたが、ナカガワさんとしてはキャッチ出来ず、私としては撮影出来ずで、ともに後悔することしきり。
「備えあれば憂いなし」という言葉の意味を痛感しました。
(当日の釣行の様子を動画にしていますのでよろしければご覧ください👇)
(渓の翁・瀬畑雄三氏とテンカラ大王・石垣尚男先生出演の「TENKARA」はテンカラファンにとって一見の価値ありです👇)
エピローグ
後日、水没したビデオカメラをメーカー修理に出したものの、水分によって内部のメイン基板、内臓メモリ基板、カメラレンズなどが腐食しており、修理不能との判定。
綺麗な淡水にわずかな時間浸水しただけなのでもしかしたら直るかも、との微かな希望はあっさりと潰えました。
救いだったのは、カメラ本体ではなくSDカードに記録していたこれまでの撮影データが無事だったことです。
しかし、ビデオカメラ買い替えの出費はかなりの痛手。これを教訓として、次回以降防水対策を施して臨みたいと思います。
(おわり)
JVCKENWOOD JVC ビデオカメラ Everio R 防水 防塵 32GB内蔵メモリー ネイビーブルー GZ-R480-A