【子供と釣り】2018年9月 新潟・寺泊の釣り旅と釣魚料理 サヨリ・豆アジ・ワタリガニ

【子供と釣り】2018年9月 新潟・寺泊の釣り旅と釣魚料理 サヨリ・豆アジ・ワタリガニ

プロローグ

自然渓流の釣りが終幕を迎える頃、海釣りのほうは最も良い季節を迎えます。

というわけで、秋の行楽シーズンにおける我が家の定番となっている、新潟・寺泊港でのファミリーフィッシングをしてきました。

当日はAM9:00頃自宅を出発。東北自動車道から北関東自動車道経由で関越自動車道へアクセスします。

関越道をさらに北上すると、北陸自動車道へと名前を変えます。北陸道中之島見付ICを降りてナビゲーションに従って走行、PM1:40頃に寺泊港に到着しました。

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1日目 エンピツサヨリのウキ釣り

中央埠頭の釣具店でエサを購入します。いつもは空いていない船の係留地点の少し先の角がたまたま空いていたので、そこに釣り座を構え、PM2:00頃に釣り始めました。

コマセを撒くと、幸運にもエンピツサヨリの群れが寄って来ました!

エンピツサヨリは、群れに当たりさえすれば子供たちでも簡単に釣れる魚というのが私の認識です。

今回はこれをターゲットに延べ竿のエサ釣りをすれば、子供たちにも喜んでもらえるでしょう。

渓流釣り用の4.5mの竿に、同じく渓流釣り用の1mの天上糸を接続します。

更に玉ウキを付けるためのゴム管を通したミチイトを1mほど伸ばし、極小の自動ハリス止めを結びます。

自動ハリス止めにはハリス付きの袖バリ1号を接続します。オモリは使いません。

群れを足止めするため、少しずつコマセを撒きます。

食わせエサはパックで売っていたアミエビです。頭を取ったうえで小さく千切ってつけます。

子供たちには1本の竿を交代で使ってもらいます。

仕掛けを海中に投入すると、あっという間に釣れてきます。早くも入れ食いの予感が漂います。

ふと、人の気配がしたので振り向くと、地元の方と思われる年配の男性が話しかけてきました。

自転車で「魚のアメ横」に昼食を食べに行くついでに港の様子を見に来たとのこと。

私たち家族の下手な釣り方を見て我慢できなくなったとのことで、いろいろとアドバイスをしてくれます。

内心余計なお世話だなぁと思いましたが、子供たちの手前で大人げない姿を見せたくないので、ここは適当に受け流すしかありません。

この男性、一向に立ち去る気配を見せず、ついに仕掛けまで調整してくれると言い出しました。

私達の使っていた仕掛けを否定されたような気がしてあまりいい気分ではありませんでしたが、何か学ぶところもあるかと思い直し、調整して頂くことに。

結果としては、私の仕掛けとどこが違うのかはあまり分かりませんでしたが・・・。

しかし、餌のオキアミはわざわざパックのものを買う必要はなく、コマセとして使っている分をハリに付ければ十分であることや、口の小さいエンピツサヨリは針外しなど使わず、ハリスを持って真っ直ぐに引き抜けば簡単に針が外れることなど、私が知らなかったこともいくつか知ることが出来たので、まあ良しとしましょう。

ただしこの方、下の子から竿をひったくって自らお手本を見せていたのにはさすがに閉口してしまいました。

下の子が泣きそうな顔をしていたため、撤収を決めてこの男性とお別れします。

頑張れば軽く100匹超の釣果を得られそうでしたが、結果は25匹でした。まあ、あまり数が多いと捌くのも大変ですし、丁度良いかな。

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サヨリ、シロギス、マハゼの天ぷら

エンピツサヨリ
25匹釣れました

 

調理はすべて帰宅後にやっています。

さて、エンピツサヨリをどう捌いたらいいのか見当が付かないので、Google先生に教えを乞います。

その結果、小魚を捌くのは全てイワシに準ずるとの記述を見付けました。

私は小さなイワシの捌き方は「手開き」だという認識がありますので、その応用でやってみます。

まず、包丁の刃でウロコを落とします。

次に、頭と尻尾を切り落とし、ワタを出します。

サヨリ
頭と尻尾を切り落とします

そして、両手の親指の先を同時に頭の方向から中骨に沿わせ、身から外して行きます。

割ときれいに取れました。

サヨリの腹の中は黒いので、流水で洗い流し、水気をキッチンペーパーで拭き取ります。

サヨリ
下処理完了(サヨリ)

また、2日目のチョイ投げで釣れたシロギスとマハゼは背開きにします。

シロギスとマハゼ
シロギスとマハゼ
背開き
背開きにしました

天ぷら粉を炭酸水で溶かし、180℃に熱したサラダ油で揚げます。

仕上がりはこんな感じ。単品での撮影を忘れました・・・。

釣魚料理
白身魚の天ぷらと豆アジの南蛮漬け

 

カラリと揚がった白身魚の天ぷらは、軽い食感でとても美味しいです。きりっと冷えた日本酒によく合います。

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2日目 豆アジのサビキ釣り

今回も例によって「見附市立海の家 海・海ハウス」に宿泊しましたが、チェックイン時に宿の支払いを済ませていますので、翌朝早出が可能です。

5分ほど車を走らせ、AM5:30に寺泊港「ホテル日本海」裏の埠頭へ到着。

ここはおそらく寺泊港でいちばん人気があるポイントではないでしょうか。既にほぼ満席状態でした。

それでも、堤防の付け根にわずかに空きスペースがありましたので、そこに釣り座を構えます。

ここではサビキで豆アジ狙いです。

朝方は群れが入って来たので、子供たちに23匹釣り上げてもらいました。

7時を過ぎるとパタッと釣れなくなったので、豆アジ狙いはここで終了。

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豆アジの南蛮漬け

豆アジ
豆アジは23匹を調理します

嫁からのリクエストで作りました。

下ごしらえは、日経新聞夕刊に連載されている発酵学者・文筆家の小泉武夫さんという方のコラム(8/27付)を参照しました。

ちなみにこの方の文章は、「小泉造語」と呼ばれる独特の表現を多用していて、食材の美味しさがよく伝わってきます。私はこのコラムをかなり楽しんで読んでいます。

豆アジは、包丁を使わずに下ごしらえができるそうです。

まず、左手の指でアジをつまみ、右手の指で両側のエラをつかんで、エラと共に内臓をスポッと取り去ります。これで下ごしらえは終了。簡単でした。

豆アジ
豆アジの下処理は簡単です

次に、水で洗って、キッチンペーパーで水気をしっかり拭き取り、塩コショウを振ります。

豆アジ
塩コショウ、振りすぎかも・・・

玉ネギは縦薄切りにしてサッと水洗いし、冷やしておきます。

<ニンジンは皮をむき、せん切りにして冷水に放ちます。パリッとしたら、しっかり水気をきって冷やしておきます。

ピーマンは縦半分に切ってヘタと種を取り、横細切りにします。水でサッと洗い、水気をきって冷やしておきます。

タマネギ、ニンジン、ピーマン
ニンジン、せん切りになってませんね・・・

漬けだれは、鍋に水150mlを入れ、そこにmizkanの白だしを大さじ2投入して、かけうどんのつゆほどの濃さのだし汁を作ります。

そこにみりんを大さじ1、砂糖大さじ1.5、酢60ml、しょうゆ大さじ2、赤唐辛子(刻み)1本分を入れてひと煮たちさせ、冷ましておきます。

ミツカンの白だし
だしは白だしを使いました

サラダ油を天ぷら鍋に半分くらい投入し、揚げ油を160℃に予熱し始めます。もちろん後片付けを楽にするための固めるテンプルも準備です。

漬けだれと揚げ油
漬けだれと揚げ油

160℃の揚げ油に、薄く小麦粉をまぶした豆アジを入れ、ゆっくり揚げます。

最後に強火にしてカリッと仕上げ、熱々を漬けだれに漬けます。時々たれが全体にからまるように返します。

切った野菜を器に盛り、たれごと豆アジをのせます。

我ながら彩りは実に良い出来と自画自賛してしまいました。先日の「カジカの空揚げ」の経験が活きている気がします。

豆アジの南蛮漬け
豆アジの南蛮漬け

肝心の味のほうはかなり心配でしたが、珍しく嫁に「これは美味しいね、また作ってよ」との評価をもらいホッと一息。

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2日目 チョイ投げ釣り

豆アジのサビキ釣りの後、釣り方をチョイ投げに切り替えました。

しばらくして、上の子の竿に何かが掛かりました。

しかし、魚が掛かった時の小気味よい振動はありません。竿を立てると寄ってくるので、根掛かりというわけでもなさそうです。

はじめは切れた海藻かゴミでも引っ掛かったのかと思いましたが、水面に浮いてきたのは海藻でもゴミでもなく、割と大きめ(あくまでも私の感覚ですが・・・)のワタリガニでした。

今回は釣り運に恵まれているようです。

が、この展開を全く予想していませんでしたので、不覚にもタモ網を用意していません。

しまったと思いましたが、子供は迷うことなくハリに掛かった獲物をゴボウ抜き。

運よくハリスは切れず、獲物を堤防の上に引き上げることには成功しました。

さて、この獲物、釣り上げられた現実に抗うように左右の大きなハサミをブンブン振り回します。

食べて美味しいというのは聞いているので、何とか上手く捕えたいと思うものの、不規則に動く大きなハサミが非常に危険です。

私にはこの暴れん坊を制するノウハウがなく、どのように取り押さえようかと考えあぐねていました。

すると、その様子を見るに見かねたのか、通りすがりのタコ釣り師の方に声を掛けていただき、輪ゴムで危険なハサミを封印していただきました。これはとてもありがたかったです。

締め方がわからないので、とりあえず氷締めします。海水と氷の入ったクーラーボックスに格納しました。その後しばらくブクブク泡を吹いていましたがこれでよかったのかな?

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ワタリガニの味噌汁

ワタリガニ
さて、どうやって捌くんでしょうか・・・

カニの下処理もどうしたらいいか分かりません。

再度Google先生に教えを乞い、以下の手順で処理しました。

①ふんどしを剥がして取り去ります。

ワタリガニ
ふんどしを剥がしたところ

②甲羅を尻のほうから上に持ち上げるようにして剥がします。

ワタリガニ
えらが黒ずんでる・・・

③えらの部分は食べられないのでこれを手で取り除きます。
えらが黒ずんでますね・・・。上手く締まってなかったような気がします。

昔は冷凍保存の技術などもなかったことから、獲れたてのカニ以外はエラが黒く腐ってしまっているというのが珍しくなかったそうです。
そんなエラを食べることで食中毒を起こしてしまう人も多く、そうした環境の中でエラは食べてはいけないという考えが広まっていったとのこと。この状態ってまさにそれかな?

④真ん中で半分に切ります。そして、脚からも出汁が出やすいように包丁の背で叩いて割れ目を入れておきます。

ワタリガニ
真ん中で半分に切りました

➄はさみが付いている両腕は食べられるほど身が詰まっているので、食べやすいように包丁で切り込みを入れておきます。
⑥鍋に水600mlとワタリガニを投入し、火にかけ、アクをこまめにすくいます。

ワタリガニの味噌汁
アクをこまめにすくいます

⑦最後に味噌で味を調えて完成。お好みでネギなど散らしても美味しそうです。

ワタリガニの味噌汁
ワタリガニの味噌汁

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プロローグ

今回は味噌汁にしたので気になりませんでしたが、仮に茹でて食べるとしたら今回の締め方は完全に失敗であっただろうと感じました。

そこで、ワタリガニを上手く締める方法を調べてみました。

その結果、以下の3通りの方法が目に留まりました。

①氷:真水=6:4で氷水を作り、10分間浸す

②ワタリガニをそのまま冷凍庫に30分入れる

③千枚通し等でふんどしの先端付近から目の間の中枢に向けて刺す

今回、私は①に近い方法を採ったのですが、どうやら氷が少なすぎたようです。

②の方法は、当たり前ですが釣り場に冷凍庫は持っていけないので無理、③は何だか必殺仕事人のような所作ですが、逆にカニのハサミで必殺されそうな気がして怖いです。

しかし、最大の問題は、次にワタリガニに出会えるのはいつかということなので、そんな心配は不要かもしれません。

ともあれ、今回はとくに釣魚料理について初チャレンジづくしだったので、とても良い勉強になりました。

(おわり)

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