【幕営釣行】2026年7月 福島県南会津の源流泊釣行

【幕営釣行】2026年7月 福島県南会津の源流泊釣行

【プロローグ】

梅雨が明け、本格的な源流泊の季節がやって来ました。

連日の酷暑を避けるように、標高1000メートルの南会津へ向け、かねてから計画していた2泊3日の源流泊釣行を敢行しました。

今回のメンバーはナカガワさんとオオヤマさんに私を加えた3名です。

オオヤマさんに私の自宅まで車で迎えに来てもらい、その後、予約しておいたKインター付近の駐車場へ。

駐車場は線路沿いにあるマンションの駐車場で、狭い路地を深く進んだ先に佇んでいました。

いわゆるシェアリングエコノミーで、値段は1日300円と破格の安さなのですが、場所が大変わかりにくく、合流予定のナカガワさんはかなり苦労したと見え、到着したときには半ギレ状態でした。

ともあれ無事合流。

ナカガワさんのSUVベンツに荷物を積み替え、目的地に向け3時間ほどのドライブです。

【1日目】

9:00過ぎに目的地のA沢林道終点に到着。

空は薄曇りで、気温は30℃あるかないか。それほど暑さは感じないところは良い点です。

しかし、直前の南会津の天気予報は、私たちの釣行日のみまとまった降雨の時間帯があることを示唆していました。

予報が外れることはまずなかろうと考え、当初予定していた三叉のテン場では増水の危険があると予想。

1㎞ほど下流に、人工的に整地されたと思われる細かい砂利の広大なスペースがありましたので、そちらのほうに早めに幕営することにしました。

焚き火用の薪も周りにたくさん落ちていましたので、必要な分を拾い集めてタープの下に収納。

各自の寝床となるテント、ツェルトの設営も完了。

私は前回に引き続き、マットとシュラフのみの就寝スタイルをとらず、ファイントラックのツェルト1を使用しました。せめてもの心理的クマ対策です。

結果的には、これがクマとは別の被害を被る原因になろうとは思いもしませんでしたが…。

食料調達の確実性を上げるため、テン場を中心とした流域を中心として、その上流と下流を各人単独で探ることにしました。

じゃんけんによる場所決めの結果、中心部をオオヤマさん、上流をナカガワさん、下流を私が担当することになり、13:00釣りスタート。

テン場には15:00集合としましたので、僅か2時間の短期決戦です。

近くに友人達がいるとはいえ、実質単独での釣りになりますので、今般のクマ騒動を思うとなかなか心細い。

出会い頭の遭遇がないよう、要所でホイッスルを吹きながら進みます。

梅雨明けの会津で当日の魚の活性は高いと考え、今回の釣法はテンカラを選択しました。

目論見は当たったと思われ、ファーストキャストで良型を掛けましたが、取り込み直前で痛恨のバラシ・・・。

気を取り直して少し上流に進んだポイントに毛鉤を放り込むとまたもやヒット!

しかし、あろうことかこれもバラシてしまいました・・・。

針先が甘くなっていたのかもしれません。

ただ、これならいくらでも挽回出来そうな雰囲気。

フックシャープナーで入念に針先を研ぎ直し、熊への警戒などすっかり忘れて良さそうなポイントをどんどん探っていきます。

が、それっきり魚信は途絶えてしまいました。

あっという間に最終ポイントまで詰め上がりましたが、ここでもノーフィッシュ。

まだ集合時間まで1時間近くを残していましたが、早々にテン場に退散。

戻ってみると、テン場周辺はオオヤマさんの受け持ちポイントでしたが、そこに彼の姿はありませんでした。

おそらく彼も苦戦しているのでしょう。上流に視える堰堤を越えて行ったと思われます。

すると、その堰堤の上に何故かナカガワさんが姿を現しました。

彼は右手人差し指を天にかざして得意げな顔をしていました。

左手にはネットが伸び切った重そうな活かし魚籠を携えています。

どうやら彼は大漁だったよう。

テン場に戻った彼に魚籠の中を見せてもらうと、尺前後のイワナが4匹、元気に体をくねらせていました。

ナカガワさんはブドウ虫のエサ釣りで臨み、途中苦戦したものの最後の大場所で一気に4匹をモノにしたとのこと。

鮮度の良い刺身を食すべく、魚籠は川の緩流部に沈めました。

私にとっては不満足ながら無事食材がキープ出来たため、釣りは諦め、集合時間まで戻っては来ないであろうオオヤマさんを待つことに。

十分満足しているはずのナカガワさんももう釣る気はなさそうで、当然の成り行きとしてお互いのシェラカップに酒が注がれます。

釣れても釣れなくても至福のひととき。

私はこの時間が一番好きかもしれません。

やがて集合時間になり、予想通りがっくりとうなだれたオオヤマさんが戻って来ました・・・。

釣りを終え、次は夕餉の準備です。

オオヤマさんが釣りの無念を晴らすかのように圧倒的速さで見事な火起こしをやってくれました。

ナカガワさんは炊飯と、自宅で栽培して持参したタマネギのホイル焼きを担当。

私はいつも通り魚料理担当なので、食材となるイワナを取り出すため魚籠を持ち上げると、4匹いたはずのイワナが3匹になっていました。

どうやって魚籠を抜け出したのか不明ですが、これは逃げたイワナを褒めるしかありません。

斯くしてイワナは2匹が刺身およびキモ和えに、1匹が塩焼きになりました。

夕餉の間は雨も特に気にならず、酒杯を重ねつつ穏やかに夜が更けていきます。

アルコールが全身に行き渡った21:30ごろ、雨脚が俄かに強まってきたため、各々あらかじめ設営しておいたシェルターに潜り込んで就寝。

私のツェルト1はコンパクトなのが最大の利点ですが、雨天時の湿気には課題があるようで、時々内側の湿気ををフェイスタオルで拭き取っていました。

また、砂地の水はけがあまり良くなく、マットの下は水浸しという状況。

今回はシュラフを使わずシュラフカバーでしたので浸水は致命的な問題にはなりませんでしたが、今後の大きな課題と感じました。

ほぼ一睡もできない状況でしたが何とか朝を迎え、ほっと息をついたのもつかの間、今回最大のアクシデントはそこではありませんでした・・・。

【2日目】

朝日を浴びながらそろそろとツェルトを抜け出して中を覗き込むと、そこには何と、20匹は下らないであろうヤブ蚊がツェルトの湿った内壁にへばりついていました。

思わず自分の腕を見ると、左手の手の甲から手首にかけて全体的に腫れ上がっていました。

実際に見るまではあまり感じていなかったのですが、認識すると体は反応するようです。

かなり熱を持ち、痒いというより痛いという感覚です。

ツェルトの中の蚊たちは動きが鈍く、簡単に捕まえることが出来ました。夜中に私の血をたっぷりと吸っていたようです。

このおぞましい光景に身震いしつつ、ほぼ同時に起きてきたオオヤマさん、ナカガワさんにこの話をしたところ、どうやらほぼ状況は同じだったようで、シェルター内に多くの蚊の侵入を許していたとのこと。

ただし2人の肌は私のように腫れ上がっているというほどではありませんでした。

やがてまた雨が降り始め、川は茶色く濁った濁流に姿を変えていました。

ここで当初2泊の予定を諦め、1泊で撤収する決断を下しました。

ナカガワさんによると、近隣にリーズナブルに利用できる「久川ふれあい広場キャンプ場」という施設があり、その脇を小沢が流れており遊び程度には楽しめるとのこと。

次回はそこでのゆるキャンがいいのではとの話になり、視察を兼ねてその小沢を探釣することに。

あまり期待してはいませんでしたが、小沢ながら堰堤などの好ポイントも程よくあり、どうせ釣れないだろうとの予想に反し良型を2匹ゲット。

刺身にすることも可能なサイズでしたが、私には再び二泊目を提案する元気は最早なく、次回再会を祈念してリリース。

ここに今回の釣行は幕を下ろしました。

【エピローグ】

翌日、腫れと痒みが全く収まらなかったため、日曜日でしたが診療可能な皮膚科を探して受診しました。

処方されたのは抗生剤と抗ヒスタミン薬、ステロイド外用薬でした。

この処方を参考にすると、次回釣行には抗ヒスタミン薬として花粉症薬が、ステロイド外用薬としてリンデロン軟膏の持参が必須と感じました。

3日ほどで炎症は治まりましたが、夏の源流泊の害虫対策について大いに考えさせられる釣行となりました。

(おわり)